大衆に向けられた話と下ネタについて
大衆に向けられた話、というものがある
それは広く世間一般に受け入れられるような大ヒットをしている作品のことを指す
ただ、この作品にはある共通点がある
それは、世の中の底に位置する人間にも理解できるように話が構成されているということだ
ある日、自分は鷺沢萠のエッセイを読んでいた
その中で鷺沢萠がGTOという漫画を美容室か何かで読んで、酷く感動する、というエピソードがある
鷺沢萠はGTOの存在は知っていたが、あんなものはヒットさせるために世の中の最底辺の人間に合わせて書かれた低俗なものだ、というような考えだったので読んでいなかったらしい
だが、実際に読んでみると非常に良い作品だったというわけなのだが
当時高校生だった自分は、理解する人間を選ぶ話、というものがあるということに非常に感銘を受けた
みんな同じように本を読めば理解できるし、ニュースを見れば内容が分かるし、絵画や音楽のメッセージを受け取れると思っていたからだ
そして、その後読者層を選ぶということがどういうことなのかという具体的な例を見せてくれる作品に出会う
それは「ドラえもん」だった
ドラえもんの漫画の中で、のび太たちがクラスで劇をやることになった
では、どういう話をやるか、となったときにのび太でもおもしろがるような話なら、きっとみんなにもおおうけに違いないということで、ドラえもんに、のび太レベルに合わせた話を選んでもらうひみつ道具を出してもらった
しかし、その秘密道具が選ぶのは、しずかちゃんが王様の裸の王様や、人魚役の人魚姫など、しずかちゃんの露出がどうしても多くなる話ばかりだったのだ
そう、いわゆるエロくなる話ばかりが選ばれていたのだ
世の中の低いレベルの人間に合わせられた話は、エロ要素を多く含んでいる
下ネタはバカにでも分かるからだ
人間の本能に根ざしている
藤子F不二雄がそこまで考えていて話を作ったのかはわからないが、GTOもそういった要素を多く含んでいることを考えると答えは明白だろう
自分はどぶロックも好きだから、下ネタは嫌いではないが、そればかりでは・・・という意識ができてしまっている
ここで止まっていてはね、というふうに