与太者ブログ

日々思ったことを徒然に書いています

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簿記1級の勉強法・難易度について

はじめに

簿記1級という資格がある

簿記は3級と2級までは簡単だが、1級は別物だ

と言うのが通説になっている

また、難易度も非常に高く、資格としてメジャーな宅建などよりもはるかに難しい、という意見もネット上などはよく見られる

 

結局のところどうなのかな、とネット上の経験談などを集めていくが、なかなか情報は少なく、難易度などが詳しくわかる体験というのはあまり見られなかった

 

かくいう自分は1級の範囲を1周した

そして実際の試験も受験している

自分が集めた情報や実際に勉強した経験をもとに、実際のところ簿記1級と言う資格がどんなものなのかと言うところを伝えていければと思う

 

 

数学的な能力はどれくらい必要なのか

まず、数学的な能力がどれくらい必要なのか、ということから話していきたい

2級を受験した人ならわかると思うが、工業簿記は計算問題だった

1級になると求められる能力はどうなるのか

 

自分が勉強していた中で、最も高度な数学の知識を要求されたのは、工業簿記のキャッシュフローの部分で、微分を使って解を導く、という部分が一番高度なものだった

ただ、完璧に理解しているわけではないが、その問題も微分を使わずに解くこともできるので、必ず微分が必要かといえば、違うと思われる

基本的には、簿記というのはどう按分するかというのを勘定科目ごとにひたすら勉強していくような資格になる

なのでひたすら割合をどういうふうに作っていくのか、を考えることになる

必然的に割合の計算なので、そんなに難しい計算は出てこない

 

ただ、1級になると難しくなるのが、計算式を作るのが難しい、また仕分けをつくろうにも必要な数字がわからないので、ボックス図を書いて推定するなどの作業も出てくる

2級までは、与えられた数字をどう按分するか、ということがメインだったように思うが、1級になると、按分する数字がわからないので、問題文にある数字から導き出す、という作業が追加される印象が自分にはある

なので、計算だけだったのが、少し考えないといけないということになってくる

若干数学的要素が強くなったとも言えると思う

ここの部分で躓くかどうか、というのがまずあるのではないかなと思っている

 

また、なぜこの数字をかけたり割ったりすると答えの数字になるのか、というのが1級になると理解しづらい、腑に落ちなくなってくる

そういう時に理系の人などは有利になってくるのではないかと思う

ニュアンスが伝わるかどうかわからないが、算数から数学になった、というのが簿記1級ではないか、というところだ

 

資格合格までにかかる時間

これはネット上の体験談を読んだ上で推測すると、

スクールなどを利用した場合は1年

独学だと2年から3年

というのが平均的なところだと思われる

独学でも合格できるようだが、範囲が広く難易度も高いので、お金を出して講座を受けた方が、合格してから収入も上がるはずなので、結局はコストパフォーマンスがいいのではないか、という人の意見もあった

 

また、簿記に向いているかどうか、ということも1級になると突きつけられるようで、

社会保険労務士に合格した人や、司法書士に合格した人でも、1級に落ちている人はいる

法律系の資格は、基本的には暗記なので、簿記のように計算が入ってくるものとは少し違う

その影響が感じられる

 

簿記1級を1週して感じたのは、簿記1級ではなく、会計学初級とかに名前を変えた方がいいのではないかな、というところだった

1級の範囲は、公認会計士や税理士の出題範囲にも密接に関係しているからだ

 

挑戦してみたい人へ

もし、どうにかして試してみたい、というひとがいるなら、どこかのスクールを利用していた人を探して、テキストを譲ってもらう、貸してもらうのが良いと思う

1級のテキストは、市販ではほぼなくTACが出しているくらいだ

ただ、TACのテキストは非常にわかりずらいので、役に立たない

金を出してどこかスクールの教材を手に入れないとなかなか厳しい

また、一回講師の人から噛み砕いて教えてもらったあとで解くのと、そうでないのとでは、かなり差が生まれる

 

ちなみに、CPAラーニングが無料で1級講座を開放しているが、おすすめできない

練習問題が非常に難しい

また、テキストも若干わかりにくい部分がある

公認会計士試験を受けることを視野に入れた、旧帝大に合格するような非常にハイスペックな人が、片手間に1級を受けるならいいのではないかと思う

そうでない人には向いていないのではないかな、というのが印象だ

 

受験するかどうか迷っている人の一助になれば幸いである